Energy Materials
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エネルギー材料技術

Energy Materials

巨大な太陽と豊富な水素・未来を動かすエネルギー

21世紀のエネルギーと地球環境問題の同時解決を図るため,金属,セラミックス,無機材料などの高度化,新機能化を目指し, 素機能の制御と評価の研究に取り組んでいます.

パッシブソーラー素子

−新しい自然エネルギー制御素子−

太陽エネルギーを利用する方法には,熱や電気などのように異なるエネルギー形態に変換して用いる方法と,光そのものの量や方向を自由に制御して用いる方法(パッシブ利用)の二通りがあります.住宅や商業ビルなどにパッシブ利用を総合的に取り入れると,太陽エネルギー利用効率を飛躍的に高められると期待されています.
当所では,冷暖房負荷や照明負荷に寄与するパッシブ利用のための太陽エネルギー制御材料として,室内に入る太陽光の強さや室内温度に応答して光の量を制御する調光材料(エレクトロクロミック,サーモクロミック材料),太陽光は板ガラス並に透過させるものの熱はほとんど通さない透明断熱材料,大気中をよく透過できる波長の熱線を選択的に放射し,それ自身の温度が下がる選択放射材料などの諸機能発現の向上を目指した研究を進めると共に調光材料の一部については素子化に関する基礎研究も行っています.

エレクトロクロミック(EC)素子の構造と機能の模式図.
 エレクトロクロミック素子は,ガラスの上に透明電極,EC材料,電解質などを薄膜状で積層させたものです.透明電極間への通電により電解質から移動したイオンとEC材料が電気化学的に反応し,素早く着色します.太陽光の入射量は着色濃度に応じて制御されます.


極限環境に耐える水素燃焼タービン用高融点合金材料の開発

エネルギー消費の持続的な発展を維持するためには,世界的視点に立った,エネルギー・環境技術開発の推進を図ることが重要です.水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE−NET)計画では,発展途上国等に未利用な形で豊富に存在する水力,太陽光などのクリーンなエネルギーを,水素などの輸送可能な形に転換し,世界の需要地に輸送して利用するネットワークを構築します.
この計画を実現するため,当所では輸送した水素を酸素で燃焼させ,高効率で発電を行う一方,環境汚染の少ない水素燃焼タービンの研究開発を担当し,タングステンやモリブデンを主とした高融点合金材料が,水素燃焼雰囲気という過酷な環境で受ける影響を評価し,材料設計および成形技術の確立と,材料脆化防止技術としての表面処理技術の開発を進めています.

水素燃焼タービンの概念図
 水素燃焼タービンの動作環境は,高温・高圧の(1200℃,50気圧以上)の水素,酸素,水蒸気が共存する著しく過酷な雰囲気であり,これに耐える高融点金属材料の開発がWE−NETプロジェクトの推進において,極めて重要となっています.


セラミックガスタービンの研究開発

窒化ケイ素などのセラミックスは,茶碗や煉瓦のように無機物の粒子を焼き固めたものですが,強さが金属と同程度である上に,1000℃以上の高温でも使えるという優れた耐熱性を持っています.一方,ガスタービンは燃焼温度を上げるほど効率が良くなり,燃料の節約になると共に,同じ出力のエンジンでは小型化が図れるなどの特徴があります.そこでセラミックスをガスタービンに利用し,効率を大幅改善しようとする研究開発が進められています.当所では,セラミックス部品を安全に使用するために調べておかなければならない条件や性質を明らかにすると共に,セラミックスに適した設計技術を確立することを目標に,種々の特性の評価方法や破壊が起こる機構についての研究を行っています.

高温燃焼ガス下で高速回転を可能とするセラミックスタービンロータ(Si3N4製)
 タービンロータは高温燃焼ガスのエネルギーを動力に変換するガスタービンのもっとも重要な部材で,高熱,高応力,高温酸化に耐えねばなりません.低応力設計技術,精密部材化技術,強度及び寿命の評価・保証技術の確立を目指して,産・官の連携によるプロジェクト研究が進められています.


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Last Modified: 1998/5/25