Advanced Basic Technology
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先導基盤技術

Inovative Basic Technology

未来に展開される研究の堅固な礎として

 ナノメートルからミリメートルまでの広いレンジで,自然界のダイナミックスを理解することにより,新しいプロセスと新規な材料とを開発するための基礎研究を行っています.

ファインセラミックスの水可塑成形技術

 セラミックスは耐熱・耐食・耐摩耗性等多くの特色を持つ魅力的な材料ですが,金属や高分子などと比較すれば,その成形法に大きな課題を有しています.本研究では水系溶媒によるセラミック粉体(練土状態)の塑性成形法の開発を中心に,粉体表面の改質・セラミック練土やスラリーの物性解明,塑性機構の本質解明・成形プロセスの解析など,これまで全く手付かずであった成形技術の解明を目指し,これらを基にしてセラミック構造材の大型化・複雑形状化・低コスト化を可能とする水可塑成形技術の開発に取り組んでいます.

セラミック原料粉体と水を混練し,粘土のように成形ができる水可塑成形技術の開発や練土の変形のメカニズムについて基礎的な研究も行っています.


非線形音響の研究

 ジェット機の通過時の爆音や超音波結石破砕装置に使われる衝撃波のような大振幅の音波が伝搬すると,通常の音波とは異なった挙動を示すことから,非線形音響として近年注目を集めています.超音波の波形歪や吸収減衰の変化は伝搬媒質の動的な特性を反映しているので,この性質を新たな材料特性評価法として利用できます.また,超音波は媒質の流体や懸濁粒子に力として利用するため,流れの発生や微粒子の凝集・分散の制御,更にはキャビテーション作用と共にミクロ構造での材料プロセスが可能となります.非線形性を自然界の本質としてとらえ,新たな超音波利用技術の開発に取り組んでいます.

”強力超音波で発生するアコースティクストリーミング”
 流体中に強力な超音波を送波すると媒質の流体に定常な流れが生じます.薄膜が存在しても超音波が透過すれば,その向こうでも流れが生じます.


スピンセンシングと自律応答材料の創製

 材料を構成している分子は,原子と原子が一対の逆向きの電子(スピン対)を共有して互いに結合しているので,このスピン対の崩壊による結合の壊れが材料劣化の本質と言えます.これからの材料研究の重要課題である,機能劣化や損傷を自ら関知して修復するなどの,自律応答機能の研究・開発は,このような分子レベルにおける量子論的な究明が不可欠となります.本研究では,材料設計は量子現象の理解からという「思想」を基盤として材料科学の基礎研究に取り組んでいます.

”材料劣化時に発生する電子スピン対を利用した自己修復材料”
 光,放射線などにより材料分子が励起され,化学結合を担う電子スピン対が平行になると,分子は切断され反応性に富んだフリーラジカルが発生する.このスピン対を早期に平行状態に戻して分子を修復するか,生じたフリーラジカルを補足し,その生成物で修復反応を開始すれば,自己修復性材料ができる可能性がある.


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Last Modified: 1998/5/25