![]() |
|
![]() |
![]() |
当研究所は、昭和27年名古屋工業技術試験所として、陶磁器試験所、機械試験所名古屋支所、東京工業試験所窯業部門並びに名古屋支所を合併して、学問、技術の面で異なる分野による総合研究を目標として発足し、以下の変遷を経て、現在に至っています。そして現在、当研究所は更なる発展を期して、名古屋市守山区志段味地区へ移転計画を進めています。
- 昭和27年(1952)4月
- 機械試験所名古屋支所、東京工業試験所名古屋支所及び陶磁器試験所を統合し、名古屋工業技術試験所(6研究部、3課制)として発足。
- 昭和28年(1953)1月
- 第4部を希元素化学・無機粉体化学に関する研究、第5部を窯業に関する研究部に改組。
- 昭和32年(1957)11月
- 技術相談所を設置し、現研究部体制を確立。
- 昭和36年(1961)7月
- 試作試験研究の促進のため、工務課を試作課に改組。
- 昭和43年(1968)4月
- 庶務課・企画課を廃止し、総務課・研究企画官制を施行。油圧応用技術の研究のため、試作課を第1部4課に改組。
- 昭和44年(1969)7月
- 放射線の障害防止のため、第4部に放射線管理技術研究室を設置。
- 昭和50年(1975)7月
- 海外研究技術協力のため、国際研究協力室を設置。
- 昭和51年(1976)8月
- 瀬戸分室研究本館の完成に伴い、第6部を再編し、その一部を瀬戸分室に移行。
- 昭和57年(1982)4月
- 窯業材料(セラミックス)の試験研究のため、第5部第4課を設置。
- 昭和61年(1986)7月
- 研究部組織を全面改組。(ネーム制を採用)
- 機械部 (旧 第1部)
- 金属部 (旧 第2部)
- 化学部 (旧 第3部)
- 放射線部 (旧 第4部)
- セラミックス基礎部 (旧 第5部)
- セラミックス応用部 (旧 第6部)
- 昭和62年(1987)5月
- 金属融体及び凝固制御技術の研究のため、金属部に融体工学課を設置。
- 平成5年(1993)10月
- 所名を「名古屋工業技術研究所」に変更、及び機構再編。
- セラミックス基礎部
- セラミックス応用部
- 構造プロセス部
- 材料プロセス部
- 化学部
- 融合材料部
- 平成13年(2001)1月
- 省庁再編成にともない、経済産業省所管の国立研究所となる。
名工試の設立当所は昭和27年4月、それまでの工業技術庁(直後の昭和27年8月、工業技術院に改組)陶磁器試験所(本所は京都市、瀬戸市に東海支所)、同機械試験所名古屋支所、同東京工業試験所名古屋支所及び同東京工業試験所の一部を統合322名の定数で名古屋工業技術試験所(名工試)として設立された。敷地及び施設等は、名古屋市北区西志賀町に従来から隣接して存在した上記の両名古屋支所のそれを引き継いで本所(敷地51,635m2、当時愛知県有地、後年国に移管)とし、東海支所を瀬戸分室(敷地12,780m2、国有地)とし、さらに陶磁器試験所本所の設備、資材の大半を名古屋地区に移設した。
研究部の拡充発足後の研究分野は6研究部制をとっていた。当時第1部は機械試験所名古屋支所、第3部は東京工業試験所名古屋支所、第6部は陶磁器試験所の従来からの研究分野を、それぞれほぼそのまま引き継ぐ一方で、他の第2、第4、第5部には新規テーマが比較的多かった。このように当所は、当時の工業技術庁傘下の試験研究機関としては他の単能研究所と異なって、機械、金属、化学及び窯業(陶磁器を含む)と多岐な分野を抱えて発足し、さらに数年後には原子力(放射線)を加えるところとなった。
セラミックスセンター構想その後、研究の流れが新材料、エレクトロニクス、バイオテクノロジーへ展開していった中で、セラミックスの研究開発に高いポテンシャルを有している当所は、新材料の代表であるファインセラミックスを中心テーマとして研究を展開するため、昭和55年にセラミックセンター構想をかかげた。これを契機として半数以上の所員の参画により原料、成形、焼結、評価、応用など多岐にわたるセラミックス関連研究が大々的に進展していった。
次世代プロジェクトスタート56年度には、国家プロジェクトとして、次世代産業基盤技術研究開発制度が発足した。当所は「ファインセラミックスの研究開発」において製造技術及び評価技術を担当し、我国のファインセラミックス研究に先導的役割を果たしてきた。この他にも、当時のファインセラミックス研究開発の牽引車的役割を果たしたものに、石油危機をきっかけとして発足したムーンライト計画(省エネルギー技術研究開発制度)に54年度から参加した「セラミック材料の評価研究」がある。
セラミック以外の新材料として、金属系材料の研究開発も活発に行われた。次世代プロジェクトにおける「高性能結晶制御合金の研究」の中でのセラミックモールド製造技術、「超耐環境性先進材料」の中での金属間化合物の開発を中心として研究開発が行われた。
石油危機---サンシャイン計画スタート石油危機をきっかけとして49年度に発足したサンシャイン計画(新エネルギー技術研究開発制度)に、太陽エネルギー利用空調技術や太陽炉利用技術にポテンシャルのあった当所は最初から参加して研究開発を行い、我が国における太陽エネルギー利用技術に先導的役割を果たしてきた。これらの研究成果を踏まえて現在のパッシブソーラー素子などの太陽光熱利用システム材料の開発へと進展している。
環境問題への取り組み公害防止技術に関しては産業排水の高度処理システム技術や海域における底質汚染の浄化技術の研究に取り組んできた。その後は、二酸化炭素、酸性雨問題、代替ハロン開発の環境問題へと研究テーマをシフトさせている。また、バイオテクノロジーの分野についても、生体機能応用型産業技術開発に参加している。
現在---地域技術開発と国際協力当所は中小対策技術にも取り組んできており、機械、鋳造、窯業技術などについての研究開発成果を公設試験研究機関を通して、中小企業の技術水準向上を図ってきた。地域ごとに課題を設定して共同研究する重要地域技術研究開発制度のもとでは、多品種少量生産型高効率鋳造技術、人工粘土の合成技術の研究開発を行ってきた。
官民の連携により共同研究する官民連帯共同研究制度のもとでは、超塑性セラミック利用技術開発、高機能医用材料の開発、鋳造のニアネットシェイプ成形技術の研究開発を行ってきた。 研究開発の国際協力として、発展途上国に対する研究協力要請に応える国際産業技術研究事業(ITIT)のもとでは、インドネシア、中国、フィリピン、ブラジル、トルコなどと研究協力を行った。この他、国際協力事業団(JICA)を通しての発展途上国の研修員の受入れ、専門家派遣など、設立当初から海外技術協力を行い、技術移転に努めている。