![]() |
|
当研究室では、材料の非平衡状態を積極的に利用した新材料の創製および新しい創製プロセスの開発を主眼においた研究を行っている。
高強度、高靱性、熱電特性、耐食性、形状記憶効果、水素吸蔵特性などの諸特性を持った新材料を、材料電磁プロセス、メカニカルアロイング、パルス通電焼結、半溶融成形加工、コールドクルーシブルレビテーション溶解、などやこれらを組み合わせた先進的材料創製プロセスの開発・利用により創製する。
このほか、コンピュータを駆使した材料設計、組織制御を行い、新材料開発の推進を図ると共に、データベース化も進める。現在は以下のような課題を中心に取り組んでいる。
| 室長 | 中村 守 | E-mail: mnakamur@nirin.go.jp |
| 高柳 猛 | E-mail: takayana@nirin.go.jp | |
| 安江和夫 | E-mail: yasue@nirin.go.jp | |
| 阪口康司 | E-mail: ysakagu@nirin.go.jp | |
| 加藤清隆 | E-mail: kiyokato@nirin.go.jp | |
| 小林慶三 | E-mail: kobayasi@nirin.go.jp | |
| 西尾敏幸 | E-mail: nishio@nirin.go.jp | |
| 松本章宏 | E-mail: matumoto@nirin.go.jp | |
| 尾崎公洋 | E-mail: kozaki@nirin.go.jp | |
| 佐藤輝幸 | E-mail: tsato@nirin.go.jp | |
| 杉山 明 | E-mail: sakira@nirin.go.jp |
直流磁場と交流電場の併用により発生する電磁振動力を、凝固時の金属材料に加えることにより、固液界面に効果的にマイクロエクスプロージョンというミクロな気泡の破裂現象を発生させて金属組織を微細化する新プロセス技術の開発をおこなう。凝固中のAl-17%Si合金に電磁振動力を付与した結果、従来の凝固組識に比べて初晶Siの大きさを1/5〜1/10程度に減少させることが可能となった。
![]() | ![]() |
| 通常凝固 | 電磁振動下凝固 (マイクロエクスプロージョン) |
| Al−17%Si合金の組織に及ぼす マイクロエクスプロ−ジョン発生の効果 | |
マグネシウム合金は軽量金属材料として、その用途が拡大しつつある。しかし、アルミニウム合金に比べると、耐食性や強度の面で課題が残されている。そこで、マグネシウム合金の強度と耐食性を改善するため、メカニカルアロイングによる非平衡相粉末の合成とパルス通電焼結によるバルク化を行った。マグネシウムは軟らかいため、MAによる粉末合成が困難であるが、ボロンを添加することにより微細な粉末を合成できることを見出した。得られたMA粉末を500MPaの加圧下で423Kにて固化成形すると、非平衡相を含むバルク体を作製することができた。得られた非平衡マグネシウム合金バルク体は耐食性の改善が認められた。
![]() |
![]() |
| 非平衡マグネシウム合金のバルク体 | 非平衡マグネシウム合金のバルク体のX線回折と熱分析(DSC) |
熱電材料は熱を電気に変換するエネルギ−変換材料の一つである。これまでに開発された熱電材料は地球上で存在量の少ないBi、Te、Pbなどを使ったものであり、大規模な商用化に対応するのは困難である。熱電材料の普及を図るためには、資源として地球上に豊富に存在する元素を使った熱電材料を開発することが不可欠である。そこで、MgとSiからなる金属間化合物であるMg2Siに注目した。Mg2Siは熱電材料として知られているが、Mgが活性な金属であり、発火等の危険性があるため、Mg2Si熱電材料の開発はこれまであまり進められていなかった。
雰囲気制御型のメカニカルアロイング装置を用い、不活性ガス雰囲気中でMg粉末、Si粉末を混合することにより、非平衡状態のMgとSiの混合体を合成することができた。得られた粉末は、パルス通電焼結装置を用い、400MPaの加圧下にて固化成形することにより、ほぼMg2Si単相の材料とすることができた。本プロセスの開発により、安全確実にMg2Si熱電材料を作製する技術を構築できた。
![]() |
![]() |
| パルス通電焼結法を用いて固化したMg2Si熱電材料 | パルス通電焼結法を用いて固化したMg2Si熱電材料のX線回折結果 |
素粉末混合半溶融成形法は、図に示すように、低融点及び高融点の金属粉を混合する。混合粉末を加熱して低融点金属を溶解しスラリ−とする。スラリ−を金型に充填し、荷重を加えて成形する。最後に、得られた成形体を熱処理により金属間化合物として製品にする。このプロセスの長所は、以下の点である。
しかしながらこの加工法は、製品中に空孔が生成しやすい点があり、今後の大きな研究課題の一つである。

| 名工研の研究 | 材料プロセス部 | 複合材料研究室 | 非平衡プロセス研究室 | 機能材料研究室 | 界面制御プロセス研究室 |